メリーからくりスマス
いがしちの「えんがちょ」のお陰で(実はせんせいの感染対策のお陰なのだが)、梅雨が明ける頃にはやっと疫病の峠を越えた谷田部城下だったが、無闇に外出したり多くの人が集まってはならぬという殿様からのお触れがあって、皆が楽しみにしていた盆踊りも秋の祭りも出来ずにいた。
参考:疫病退散! いがしちの挑戦
もうすぐ今年も終わりだってのに、盆踊りもなかったし、秋祭りもできながったし、
なんだか元気が出ねぇよな・・
夜店のイカ焼きが食いたかったー
どら焼き(谷田部のどら焼きとは、大判焼きまたは今川焼きのこと)
も食ってねえし😭
なんか、元気になることはねぇのがなぁ・・
パーっとあがるぐ(明るく)なるごどねぇがなー
元気になっこと、皆が明るくなっことなぁ・・
さて、何かねぇがな・・
明るく。
しばらく考え込んでいたいがしち、おもむろに手を叩いて叫んだ!
おー! そうじゃ! あれやっぺ!
ぼっちゃま、たま屋のおばちゃん、ちっと手伝ってくろ。
わたくしに出来ることでしたらなんなりと
はいはい、なんだっぺ
それからしばらくして、いがしちから名主としてのお触れが出された。
師走、二十四日の六つ(午後6時)に当家に集まること
その日、ぞろぞろと村人たちがいがしちの家に行ってみると、
そこには…
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いがしち宅の大きな木にたくさんの提灯がさがり、
明るく温かい灯りで、見上げる村人たちの顔を照らした。
おー、見事じゃ、綺麗じゃのぉ。
まるで切支丹の者たちがする、クリスマスの様じゃ。
せんせい、提灯の絵は筆が達者なぼっちゃまに描いてもらったんだ。
なんだぁ、綿飴みてぇだけど、これは食えねぇよな。
のすけ、お前はきっとそういうだろうと思ってな、
たま屋のおばちゃんに頼んで饅頭をいっぺぇ作ってあっから、しんぺぇすんな。
この年いがしちが行った、師走の夜を提灯で明るく照らし、皆に饅頭を振る舞う行事はその後も続き、
からくりいがしちの名に因んで
「からクリスマス」
と呼ばれ、毎年恒例行事になり人々に親しまれた。
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かも知れない。
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